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ホームレス支援をアップデートする――稲葉剛ゲスト編集長
2万5296人(2003年)から4555人(2019年)へ。厚生労働省の概数調査では「ホームレス」数が減り続けている。この十数年間、官民による支援が広がった結果、路上や公園、河川敷など屋外で暮らす人が劇的に減少したのは事実だ。
しかし、「ホームレス“homeless”」という言葉を「安心して暮らせる住まいがない状態」というグローバルスタンダードの定義で捉えると、見えてくる風景は一変する。家庭に居場所がなく、街をさまよう10代の子どもたち、難民として日本に逃れてきた外国人、ネットカフェで途方に暮れる妊婦……。私たちが通常、イメージする中高年男性中心の「ホームレス」像とは違い、世代や国籍も多様な人たちが住まいを失っている現実が広がりつつある。
支援の現場では、homeless状態にある人たちを支えるための新たな動きが始まっている。アップデートされつつあるhomeless支援の最前線をお伝えする。
(稲葉剛)
対談 稲葉剛さん × 仁藤夢乃さん
女性、若者、LGBT、外国人などの支援団体
実質的に“ホームレス支援”
オリンピックを機に「包摂都市」目指す
ARCH 河西奈緒さん
難民シェアハウス「TOKIWA」オープン
WELgee 渡部清花さん
「居場所がない妊婦」からのSOS!
ピッコラーレ 中島かおりさん
「JOIN」4つの市民団体が連携
コミュニティワーク研究実践センター 佐渡洋子さん
〈コラム〉スコットランドに“ホームレス村”誕生
TOP INTERVIEW
- スペシャルインタビュー 『セサミストリート』リリー
- 世界中で愛される教育テレビ番組『セサミストリート』に2011年から登場した「リリー」は、食料不安を抱えた後、家族でホームレス状態になった女の子。リリーの誕生秘話、そして子どもたちとともにホームレス問題を語らう重要性について、制作者たちが語ります。
- リレーインタビュー・私の分岐点梅宮アンナさん
国際記事
- アフガニスタン、サフラン産業でアヘン農業から脱却
- インドカレーやパエリアで目を引く黄色のサフランライス。この鮮やかな色と香り付けのために使われるスパイス「サフラン」が今、アフガニスタンの農業に変化をもたらしつつあります。「もし各家庭が0.5ジェレブ(約1千平方メートル)でも土地を持ち、サフランを育てられるようになれば、経済的な貧困から抜け出せる」といわれる、花盛りのサフラン産業の様子を、色鮮やかな写真でご紹介します。
- 大英博物館で「マンガ」展! 国外最大規模、アトムからジブリまで
- 世界的に有名なロンドンの大英博物館で、日本の人気アニメ・漫画の原画や資料などを展示したマンガ展が、8月26日までの日程で開催されています。同館が肝いりで企画した今展示会は、人々からどのように受け取られているのでしょうか。ロンドン在住のジャーナリスト、馬場千奈津さんが現場を訪ねました。
- WORLD STREET NEWS 世界短信
国内記事
- 〈真夏に読む10冊〉ひとりだが孤独ではない 緑陰が私を呼んでいる――岡崎武志
- 緑陰は夏の季語。日が落ちかけた木陰で、のんびり読書するというのは、じつに優雅なことなのだと考えたい――。そう言って魅惑の読書へあなたを誘うのは、書評家の岡崎武志さん。「真夏に読む本、10冊」のおすすめをご紹介します。
連載記事
- 原発ウォッチ!
- ―― 新潟県・柏崎刈羽原発をめぐり、続く攻防
- 浜矩子の新ストリート・エコノミクス
- ―― 光3対闇1のツートーン
- 雨宮処凛の活動日誌
- ―― 重度障害者議員は誕生するのか
- ホームレス人生相談 × 枝元なほみの悩みに効く料理
- 子どもからのUFOの質問☆豆腐としらすのぐちゃぐちゃ☆
- 読者のページ My Opinion
今月の人
セルビア『リツェウリツェ』販売者 ヴェスナ・アブラモヴィッチ
FROM EDITORIAL 編集後記
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389 号(8/15 発売)
コロナ禍を生きのびる
今、人々は生きる苦しさを強いられている。 解雇や派遣切りで“家”を失う人、休業手当のない非正規雇用者、パートの低賃金の仕事をも失う女性、仕事が激減したフリーランスや自営業者など、休業すれば生きていけず...

382 号(5/1 発売)
虐待サバイバーたち
〝虐待〟は今、子どもと保護者を巡る問題ばかりが注目されている。 その陰で、虐待を受けて大人になった〝虐待サバイバーたち〟のことはほとんど知られていない。彼・彼女らは現行の児童虐待防止法ができる2000...

348 号(12/1 発売)
間違いだらけの貧困イメージ
これまでホームレス問題をはじめワーキングプア、子どもや若い女性の貧困などを取り上げてきたが、ようやく2009年頃から、広く貧困問題が知られるようになった。一方で、センセーショナルな貧困イメージばかりが...
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383 号(5/15 発売)
コロナ補償とベーシック・インカム
いま、急激に世界へと広がった新型コロナウイルスによるパンデミック。この間、特に欧州の各国は都市封鎖(ロックダウン)を行い、積極的な「休業補償」や「現金給付」を実行している。事業者や労働者に大規模なコロ...

379 号(3/15 発売)
“移民社会”を生きるヒント
「特定技能」という新たな資格で「外国人労働者」の受け入れを拡大する改定入管法の施行から、約1年。その結果「移民政策はとらない」方針を掲げる政府のもと、「特定技能」ではなく、むしろ人権侵害が指摘される「...
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392 号(10/1 発売)
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セクシュアリティは4つの要素(法律上の性別、性自認、性表現、性的指向 図1参照)に分けて考えると理解しやすい。11人に1人...

344 号(10/1 発売)
誰もがパーソナリティ ネットラジオ「ゆめのたね放送局」
“人生のどん底の過ごし方”をも語る。
2015年6月、大阪の門真市で「人を応援するラジオ」をコンセプトに、「ゆめのたね放送局」をスタートさせた岡田尚起さんと佐藤大輔さん。二人は「生身の人間の息遣いがリ...
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341 号(8/15 発売)
“災害モード”をもつ社会へ
6~7月は災害ラッシュだった。6月18日通勤時の大阪北部地震、7月6~8日に西日本豪雨、そして7月28~30日の台風12号は東から西へと逆走して被害をもたらした。通勤時の地震、広域・連続集中豪雨、逆走...

336 号(6/1 発売)
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