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食の原点 2―歴史を変えた米や野菜たち
“草”は、もともと“木”だった。600万年前、大陸移動による気候変動は森を草原に変え、“木”は“草”に進化した。
「人間は飢えないために農業を始め、植物は種を広げるために生きている」と稲垣栄洋さん(植物学者)は言う。たとえば、イネ科の植物であるコムギやコメは動物の食害から身を守るため「葉」を硬くし、人間はその戦略を超え、「種子」を栽培して食べてきた。コメは日本人を狭い国土で養ってきた。
一方、ヨーロッパでは16世紀、南米から伝わったジャガイモが歴史を変えた。〝悪魔の植物〟といわれたジャガイモを、フランスやドイツ、英国ではその栽培を奨めた。そして人口は増え、産業革命を支えたという。
植物がどのように「世界史を動かしたのか?」を稲垣さんに聞いた。枝元なほみさん(料理研究家)のキッチンからはコメや野菜の料理が届いた。深まる秋、私たちの食卓にのぼるコメや野菜たちの辿ってきた歴史を思い、食を楽しみたい。
人間と植物は“共進化”
種を広げる植物の戦略が世界の歴史を変えた
植物学者 稲垣 栄洋さん
世界で大活躍! コメと野菜たち
枝元なほみが出合った料理
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