販売者に会いにゆく (旧・今月の人)

米国『ストリート・センス』販売者 ニッキー・スミス

自分のことをみじめだと思ったことはない。
すべての人がホームレスを抜け出す日は「必ず来る」

米国『ストリート・センス』販売者 ニッキー・スミス

フィラデルフィアから首都ワシントンに到着したニッキー・スミスがまず気づいたことは、街の通りに動物たちがいないことだった。「それで腑に落ちたんです。通りで寝ることは、動物たちにとっても危険だってことが」
 だが、次に驚いたことは通りで寝るホームレス状態の人たちの多さで、それはフィラデルフィア以上だった。
 44歳になるスミスの状況は、ワシントンに来てからの数ヵ月でかなり変わった。『ストリート・センス』を販売して、テント住まいからシェルターへと移り、数時間を書き物に費やすようになった。「今では書くことなしには生きていけないほどになりました。書くのはいつも、人生や人々のこと。口には出せないことも、書くことで解き放つんです」
 ネイルや髪をセットして、見た目も見違えるほど元気になった。でも、ニッキーはそれ以上に他者を助けることに時間を割いている。NPO「公正な連帯をつくる人々」に参加し、ともにホー...

続きは、本誌をご覧ください

『ストリート・センス』
1冊の値段/2ドル
発行頻度/毎週
販売場所/ワシントンDCとその郊外

Text:Annemarie Cuccia, Streetk Sense/INSP/編集部

Photo: Surprise

※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。

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