販売者に会いにゆく (旧・今月の人)
イギリス『ビッグイシュー英国版』販売者 マーティン・マケンジー
都市封鎖中、地元の人の買い出しを手助け
「僕にとって彼らは家族のようなもの」

昨年、11月初旬から約4週間にわたり2回目の都市封鎖が行われた英イングランド。『ビッグイシュー英国版』販売者のマーティン・マケンジーは、都市封鎖直前まで販売場所に立ち続けた。「いつも以上に雑誌は売れていたよ。お客さんたちもみな『こんな状況だから』と考慮してくれたんじゃないかな。でも、また都市封鎖……。努力すれば必ず報われると信じてきたけれど、正直『また収入が途絶えてしまう』と思った」
「1回目の都市封鎖の時はフードバンクや(スーパーで使う)買い物券に頼ったりしながらなんとか凌げたよ。地方議会が50ポンドの買い物券を支給してくれたから、必要なものを買うことができたんだ」と話すマケンジー。「栄養摂取のために、残り物でも何でも口にしていた」
彼は2度目の都市封鎖を予想できたと振り返る。「感染者数を減らさないといけない時期なんだけど、人々の日常を観察していると、都市封鎖になるのもうなずけた。だ...


Text:Sarah Reid, The Big Issue UK
(雑誌情報)
『ビッグイシュー英国版』
1冊の値段/3ユーロ(そのうち1.5ユーロが販売者の収入に)
発行頻度/週刊
販売場所/北アイルランドを除く英国各都市
(写真キャプション&クレジット)
ロンドン中心部、ストラウド・グリーン通りで販売するマケンジー
Photos: Orlando Gili
※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。
この記事が掲載されている BIG ISSUE

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