販売者に会いにゆく (旧・今月の人)
米国『ストリート・ルーツ』販売者 ウォーリー&チョーンシー
職業訓練校で出会った二人、「一対の靴下」のよう。 いつも一緒に働き、お笑いコンビも組む

もしあなたがオレゴン州ポートランドの街角で、幸運にもウォーリー・モアランドとチョーンシー・トライスに会うことができたら、ご褒美をもらったと思っていい。できれば彼らとしばし話をしてみてほしい。彼らの優しさや寛容さ、そして二人の心持ちに心を打たれ、楽しい時間を過ごせることを保証する。
チームを組んで『ストリート・ルーツ』を販売する二人は、通り過ぎるみんなから評判がいい。二人が何より大事にしているのは、地域の絆を育む接客を行うことだ。「僕たちはお互いにとって必要な存在なんだ」と彼らは言う。
二人でお笑いコンビも組んでいて、ノースウェスト・ショーケース、ハーヴィーズ・オープン・マイク、ザ・ボイラー・ルームなど、市内のいくつかのシアターで彼らのライブを見ることができる。
また二人は週に3回、「ウィー・ライズⅡ」というチャリティ団体でのボランティア活動に加わり、グレイハウンド駅でホームレスの人々に無料...
(Helen Hill/Street Roots / INSP.ngo)
Photo: Street Roots
『ストリート・ルーツ』
●1札の値段/1ドル(約110円)。そのうち75セントが販売者の収入に。
●販売回数/月2回刊
●販売場所/オレゴン州ポートランド
※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。
この記事が掲載されている BIG ISSUE

325 号(2017/12/15発売)
特集暮れの時間―本、映画、音楽の2017年
スペシャルインタビュー:ジュリアン・ムーア
リレーインタビュー 私の分岐点:美野 春樹さん