今月の人

米国、『ストリート・センス』販売者 ロン・ダドリー

雑誌販売のおかげで精神的に助けられてる。 “プーカヌー”の名で音楽活動、新アルバム『Father's Day』に思いをこめた

米国、『ストリート・センス』販売者 ロン・ダドリー

「やあ、このメッセージを聞いたら折り返し電話してくれ。連絡待ってるよ」。これは昨年10月のある木曜の夜、『ストリート・センス』の販売者であるロン・ダドリーが、いとこのケイシャの留守電に残したメッセージだ。ケイシャが一緒に住んでいる恋人の男について、ダドリーは何度も危険だと警告していた。その日も彼女のアパートを訪ねる約束をしていたが、何だか嫌な予感がして、行くのをやめると伝える電話だった。
 ダドリーの悪い予感は当たった。翌朝、ケイシャと幼い娘は、同居の男に射殺された姿で見つかったのだ。事件後、ダドリーは「God's Work(神の御業)」という曲をつくり、ケイシャに捧げた。ダドリーは“プーカヌー”というアーティスト名で活動するヒップホップ・ミュージシャンでもあり、ケイシャは長年、彼の最大のファンだったと言う。
 ケイシャの事件だけでなく、ダドリーはここ数年、浮き沈みの激しい生活を送って...

続きは、本誌をご覧ください

(Tom Coulter/Street Sense, www.INSP.ngo)

(写真クレジット)
Photos: Street Sense

(写真キャプション)
プーカヌーのアルバム『Father's Day』
ストリーミングはこちらから
https://pookanu.bandcamp.com/

(雑誌情報)
『ストリート・センス』
●1冊の値段/2ドル(約125円)。そのうち1ドル50セントが販売者の収入に。
●販売回数/隔週刊
●販売場所/ワシントンD.C.とその郊外

※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。

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