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No.158

いま、当事者研究の時代― 北海道・浦河べてるの家から

精神障害のある人は普通の社会生活がしにくいと思われ、いわば、社会から最も排除されやすい人々でもある。その社会的排除の極にある人々が100人以上暮らす北海道浦河町では、「浦河べてるの家」というコミュニティをつくり、仲間や地域の人々とともに暮らすだけでなく、地場産物である日高昆布の加工、喫茶店や福祉ショップなどを経営し、過疎化がすすむ地域社会をリードしている。彼らの言葉によれば、過疎という「地域の苦労に参加」し、「社会復帰ではなく社会進出」しようとしている。そんな彼らと、べてるの家の魅力的な活動をつくりだす核となったと思われるのが「当事者研究」だ。それは、精神の障害を医者などの専門家に預けてしまうのではなく、自らの症状を自分自身の苦労として取り戻し、自己病名をつけ仲間の助けもかりて「自己研究」し、その成果である生きる知恵や方法を「スキルバンク」に登録、公開、仲間とともに共有する。そして、自分の弱さや苦労を積極的に活用し、生きていくプロセスに投げ返すのだ。今、さまざまな社会問題は、当事者自身が主役にならないと解決しないところにきているのではないだろうか? べてるの家の当事者や支援者の話や試みは、日本社会への一つの大きな問いかけであり、社会の元気と未来をつくっていく力強い提案ではないかと思える。

当事者を生きる。自分の生きづらさ、苦労を丸投げしない。人は「自分の苦労の主人公」になれる
─ 向谷地 生良さん

べてるに長年いると、今の苦労は病気じゃなくて普通の苦労に変わってきた
─ 本田 幹夫さん

生きるためには、食べるのと同じくらい話すことが大切なんです
─ 渡辺 さや可さん

手の震えは、心の震え。だからこそ「なんぼ手が震えてもいい」
─ 亀井 英俊さん

私にとって大切なのは、わいわいがやがや言える「"場の力"を信じる」ことなんです
─ 清水 里香さん

TOP INTERVIEW

スペシャルインタビュー 「ゲゲゲの女房」 武良 布枝さん
終わりよければ、すべてよし!なんですよね
リレーインタビュー・私の分岐点俳優 小林 稔侍さん
今でも下積み コツコツ地味に継続していくのが仕事であり、人生

国際記事

2011年 お正月 生きるカルタ
無差別君の復権を目指そう
南アフリカ版「国境なき道化師団」
WORLD STREET NEWS 世界短信
*英国、シビル・パートナー制度で裁判
*ルワンダ、大虐殺後孤児のケア「アヴェガ」
*中国、「鉄の茶碗」を求めて加熱する公務員試験
ノーンギシュの日々 滝田 明日香
犯人を追うモラニとレンジャーたち ─ 強盗事件 その3

BACKBEAT(映画・音楽)

CDレビュー 浅井 博章

ACIDMAN、オレスカバンド、宇宙戦隊SOLD OUTIZ
映画レビュー 『再会の食卓』、『エリックを探して』

テレビうらおもて 伊藤 悟
テレビはリアルタイムで決定的瞬間を見せろ!

ひぐらし本暮らし 岡崎 武志
『百年文庫2〈絆〉』海音寺潮五郎、コナン・ドイル、山本周五郎

COOKING 枝元なほみ
アスパラガス、カブ、ベーコンのトースター焼き

連載記事

自閉症の僕が「生きていく風景」 東田 直樹
数字にひきつけられるのはなぜ? 一つのことしか表さないので安心
ストリート・エコノミックス 浜 矩子
世界の当事者になる 雨宮 処凛
しょぼすぎる「今年の抱負」
■ホームレス人生相談 専業主婦の方をうらやましく感じます
小学生の子どもが二人います。夫の給料も高くないので、私も週に4日パートに出ています。子どもの同級生の家庭では、専業主婦の方も多く、うらやましいなという気持ちになってしまいます。そういうことで人をうらやむ自分を自己嫌悪してしまいます。(30代/女性/パート)

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