今月の人

ドイツ『ドラウセンズアイター』誌 販売者 リンダ

寒さも病いも感じない路上、祖母の思い出しかなかった。つらい日々から人生の目的を見つけた

ドイツ『ドラウセンズアイター』誌 販売者 リンダ

1963年にケルンで生まれたリンダにとって、大人になるまで面倒を見てくれたのは、早く死んでしまった祖母だけだった。25歳で結婚して出産したが、暴力をふるう夫から逃れる必要があり、ケルンから離れて田舎へ引っ越した。しかし、その時、新しくつき合っていた男性には前科があり、警察や裁判所とかかわる日々を送った。
「そのうちひどい肺炎になり、1年間寝たきりになって仕事もなくなりました。さらには子どもが家を出ていきたいと言い出し、いきなり一人ぼっちになってしまった。友達も家族も収入もなく、家賃の滞納で家からも追い出されて、私の人生はガラリと変わってしまいました」
 この頃から、人目を避け隠れるように生きてきたというリンダ。「手元には何も残っていなくて恥ずかしかった」と話す。頼る人も行くあてもなく過ごしていたが、ひとつだけ心の拠り所があった。「ケルンにある祖母のお墓です。いつも優しく見守ってくれた、誰よ...

続きは、本誌をご覧ください

『ドラウセンズアイター(Draussenseiter)』 
●1冊の値段/1.70ユーロ(そのうち0.90ユーロが販売者の収入に)
● 販売回数/月刊
●販売場所/ドイツ・ケルン

※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。

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