今月の人

野原龍太さん

亡くなった彼女に喜ばれるような生き方を

野原龍太さん

 新宿駅西口から続く長い地下道を抜け、ようやく地上に出たところにある京王プラザホテル前の路上でビッグイシューを手に掲げている背の高い若者の姿があった。それが野原龍太さん(29歳)だった。
 南国出身の野原さんが、東京にやって来たのは2年前。3ヵ月間過ごしたニュージーランドから直接きたのだという。何か目的があったのかというと、そうではない。自暴自棄になっていて、故郷に戻る気になれなかったのだ。
 野原さんの父親は、居酒屋などを手広く事業展開。母親と妹はそれを手伝い、兄は船乗りの勉強中だという。野原さん自身は高校を卒業すると、大阪にある調理師の専門学校に入学するため18歳で家を出た。
 人生の転機は、大阪での学生生活最後の年に訪れる。同じ学校に通う1年生の女の子と知り合ったのだ。「学校で見かける彼女は、いつもひとりで、周囲から孤立しているように見えました。それが気になって僕の方から話しか...

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『今月の人』が掲載されている BIG ISSUE

BIGISSUE 245号

245 号(2014/08/15発売)

特集今、森をめざす

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