今月の人

ウクライナ『家路』販売者、ニコライ・ロマノフ

『家路』に助けを求めなかったら、たぶん酔っぱらって、どこかの地下で死んでいたでしょう

ウクライナ『家路』販売者、ニコライ・ロマノフ

私は若い時、オデッサ技術専門学校を卒業し、エンジニアの免許を取得しました。そして、オデッサにある工場で働いていたのですが、91年にソビエト連邦が崩壊し、工場は閉鎖され、職を失いました。
2、3年ほど、半端仕事をして過ごすうちに、手作り酒を売る人たちと親しくなったんです。私の人生は少しずつ変わり、その頃から、定期的にアルコールを飲むようになりました。仕事が終わるといつも仲間とカフェへ行って、3人でウオッカ1瓶を空け、酔っぱらうような日々でした。
日毎に飲む量が増えていきました。家に帰るといつもひどい状態で、妻とは毎日喧嘩をし、時には掴み合いになったこともあります。それも子どもたちの目の前で。セルゲイとオクサナは私を怖がるようになり、口をきいてくれなくなりました。
ある日、私は友達数人とカフェで話していると、別のテーブルの男たちが喧嘩をふっかけてきました。警察が到着した時には、その場には...

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『家路』
ウクライナ南部の都市オデッサを拠点に活動する財団。ホームレス問題とともに、ストリート・チルドレン、HIV/AIDS、アルコール・ドラッグ依存症のためのプログラムも行っている。

※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。

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