今月の人

井手満男さん

僕はホームレスになって、販売者になって、 新しい人間になれた気がする

井手満男さん

「今の僕にとっては、一日一日が生きていくための闘い。でも、そこにもきっと意味はある」
さっきまで冗談を言って笑っていた井手満男さん(37歳)は、仕事の話になると表情と声のトーンが少し変わった。おびただしい数の人が毎日行き交う、梅田阪急百貨店前に立ち始めて半年。体調の悪い日を除いてほぼ毎日、この場所でビッグイシューを販売している。
「学校の授業でビッグイシューを知ったという女子高生やロンドン版を買っていたという男性とか、日々いろんな出会いがあります。身体が不自由で歩くのも大変なのにいつも買いに来てくださるお客さんもいてね……」
去年のクリスマス、井手さんはその人に、日ごろの感謝の気持ちを込めてクッキーとサンタの置き物をプレゼントした。すると、次の号の発売日、その人はカイロと手紙を持ってまた買いに来てくれたという。
「手紙には、『サンタさんありがとう。クッキーもおいしくいただきました』...

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※掲載内容は取材当時のもののため、現在と異なる場合があります。

『今月の人』が掲載されている BIG ISSUE

BIGISSUE 209号

209 号(2013/02/15発売)

特集脱原発を政策化し、未来へすすむ

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