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大石浩輝さん
(東京・西荻窪駅前)
ビッグイシュー販売は自分が鍛えられる仕事。これができれば何か変わるんじゃないかって思うんだ。
今年7月から西荻窪駅前でビッグイシュー販売を続けている大石浩輝さん(31歳)。
大石さんは兵庫県で3人兄姉の末っ子として生まれた。スポーツが得意な大石さんは、高校はスポーツ推薦で入学。友だちもでき、充実した学生生活を送っていた。ところが、ある時、教師が女子生徒にセクハラしている現場を目撃してしまい教師を殴ってしまった大石さんは退学を迫られた。高校中退後、設備関係の会社に就職。
そんなある日、大石さんはパニック障害を発症してしまった。数年経っても症状はいっこうによくならず、医者から環境を変えることを勧められた大石さんは、家族と離れ、派遣に登録し、静岡県の自動車工場で働くことにした。2年の契約を満了した大石さんは、東京に出ることに。
池袋の公園で、ビッグイシューのことを知り、販売者として登録することにしたという。「ビッグイシュー販売は僕にとっては修行のようなもの。人前に自分をさらし、買ってくれる人をひたすら待つ。これができれば何か変わるんじゃないかって思うんだ」
そんな強気な言葉とは裏腹に、今にも壊れてしまいそうな大石さんもいる。
「パニック発作がいつ出るかと考えると本当に不安。今は誰かに話を聞いてもらいたい。時間なんか気にせず、僕の話をひたすら聞いてくれる ― そんな相手がいないのが寂しくて、涙があふれることもあるんです。そんな絶望的な時、ビッグイシューを買ってくれるお客さんがかけてくれる言葉に勇気をもらうこともある。だからもう少し、この仕事を続けていこうと思っているんですよ」
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